ガタカを観ました。
まさか、レインマンhttp://d.hatena.ne.jp/ydyk/20110828/1314530419に引き続き兄弟ものだったとは。
以下、あらすじ。
近未来。遺伝子工学の進歩で胎児の間に劣性遺伝子を排除することが出来るようになった。自然の形で生まれたヴィンセント・フリーマン(イーサン・ホーク)は、心臓が弱く30歳までしか生きられないと宣告されていた。遺伝子排除されて生まれた弟アントン(ローレン・ディーン)と比べ、自分を遺伝子的に劣った「不適正者」であると思っていたヴィンセントだが、遠泳でアントンに勝った彼は家を出る決心をする。宇宙飛行士になるため、宇宙開発を手掛ける企業・ガタカ社の就職試験を受けたヴィンセントは、「不適正者」のため、DNAブローカーにジェローム・ユージーン・モロー(ジュード・ロウ)を紹介してもらうのだが…
ウィキペディアより。
先ほど観終わったんだけど、切なさで胸が一杯。
ヴィンセントとアントン。片方は両親が愛し合って生まれ、もう一方はこの世界で言うところの”正規の方法”で生まれた。兄は不適正者で、弟は適正者。兄のプライドなんでしょうか、この兄弟は見ていてなんだか胸を打たれる。私自身、長男に生まれ、一人の弟がいる。この映画のように、走らせれば弟の方が早いし、勉強を…、勉強に関してはそんなに差は無かったな。両方ともそんなに頭は良くない。それは置いておいて、たいていのことは弟の方が何でも出来てしまう。何でも出来てしまう弟を持つと、どうも兄としてはなんとも言えない気持ちが湧き起こる。そんな兄弟の確執がこの映画では上手く表現されてる気がする。兄弟の確執は置いておいて、この映画で個人的に感じた三つの言葉。
- 希望
- 執念
- 切なさ
作中に出てくるジェロームは将来を有望された水泳選手であり、適正者であった。彼のDNAを使いながらヴィンセントはガタカ宇宙局で働く。SF映画だからですかね、とにかくチェックが厳しい。ガタカ宇宙局の内部に入るには、毎朝血液による本人確認、まだまだ他にも多くの検査が。もうここにとんでもない執念を感じた。ジェローム(適正者)になりすまして、ガタカに入ろうとすること。ジェロームになりきるために、無茶な手術をして身長を伸ばすこと。宇宙飛行士になるという夢のためにそこまで出来るのかと圧倒される。
そんな厳しいチェックを毎日かいくぐるヴィンセントにジェロームは「くじけずに頑張れば、いつか成功する」と言うのです。ありがちな言葉ではあるが、ジェロームが言うから重く感じる。ジェロームは適正者でありながら、いつも銀メダル、2位の表彰台にしか上がれなかった。そんな自分を彼はどのように思っていたのだろうか。「適正者なのに・・・」そんな風に考えていたのだろうか。彼がヴィンセントに掛けた言葉はとても深く感じた。
ガタカ宇宙局からは毎日1ダースのロケットが宇宙へ飛ばされる。それを毎日見るヴィンセントとアイリーン。物語の後半になって分かることなのだが、アイリーンもヴィンセントと同じくロケットに乗りたいという共通の夢があった。しかし、アイリーンは適正者にも関わらず、心臓が弱く、ロケットへの搭乗は許されていなかった。2人とも心臓が弱く、ロケットの搭乗は生まれた時から諦めなければならなかった。そんな2人が宇宙局で出会い、毎日射出されるロケットを眺める。う〜ん、切ない。
切ないと感じるのはストーリーだけじゃない。音楽も。
http://www.youtube.com/watch?v=TXeBe2XQDZg
これを聞くと、少し胸が一杯になってしまう。
SF映画ではあったけれど、レインマンに引き続き、心打たれるストーリーでした。
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