人間賛歌ブログ

映画、音楽、仕事、食べ物、、自分が取り込んだもので自分がどうやって成長していくかの記録です。

ブレードランナーを観ました。

ようやくブレードランナーファイナルカット)を観ました。どのバージョンから観ようか、ツタヤに行っては悩み。結局、ファイナルカットから観ることにしました。SF映画の金字塔と評価が高い映画をこの歳になるまで観なかったことは、映画ファンからしたら信じられないことなんだろうな。

さて、あらすじ。

2019年、地球環境の悪化により人類の大半は宇宙に移住し、地球に残った人々は人口過密の高層ビル群が立ち並ぶ都市部での生活を強いられていた。宇宙開拓の前線では遺伝子工学により開発された「レプリカント」と呼ばれる人造人間が、奴隷として過酷な作業に従事していた。レプリカントは、外見上は本物の人間と全く見分けがつかないが、過去の人生経験が無いために「感情移入」する能力が欠如していた。ところが製造から数年経てば彼らにも感情が芽生え、人間に反旗を翻す事態にまで発展した。しばしば反乱を起こし人間社会に紛れ込む彼等を「処刑」するために結成されたのが、専任捜査官“ブレードランナー”である。
タイレル社が開発した最新レプリカント"ネクサス6型"の男女6名が人間を殺害し脱走。シャトルを奪い、密かに地球に帰還し潜伏していた。人間そっくりなレプリカントを処刑するという自らの職に疑問を抱き、ブレードランナーをリタイアしていたデッカードだったが、その優秀な能力ゆえに元上司ブライアントから現場復帰を強要される。捜査の為にレプリカントの開発者であるタイレル博士に面会に行くが、タイレルの秘書レイチェルの謎めいた魅力に惹かれていく。
レプリカントを狩ってゆくデッカードだが、やがて最後に残った脱走グループのリーダーであるバッティとの対決の中で、彼らが地球に来た真の目的を知る事になる。

いやあ、あらすじ見ただけでもワクワクします。人間が開発したロボットが意思を持って、反乱を起こすような映画ってほかにもありますよね。あんまり映画に詳しくない僕が唯一思い浮かんだのは『アイロボット』だけですが。ただ、この『ブレードランナー』に限っては、意思を持ったロボットの反乱というのはあくまでも物語であって、本質はどこか違うような気がしたんです。アイロボットもブレードランナーも時代背景としては近未来を描いているわけなんですけど、描き方が違う。アイロボットに出てくる未来はすごくクリーンな未来だった気が。すごく洒落乙シティーが出てきた気がする。じゃあ、ブレードランナーはと言えば、すごく汚い町が出てくる。作中ではチャイナタウンを模したような街が出てくるし、その町はすごく暗いし、汚い。そんな、汚い地球に逃げ込んだレプリカントを倒すのが、ハリソン・フォード演じるデッカード
ハリソン・フォード演じるデッカードは口数は少なく、劇中の台詞もそれに準じて少ない。デッカードを見たときに、レインモンド・チャンドラーでお馴染みのフィリップ・マーロウを思い出しました。近未来にハードボイルドという、一見ミスマッチにも見えるんだけど、この物語には非常にマッチ。ボロボロになりながらも、レプリカントを倒す様はフィリップマーロウそのものでした。

脚本はもちろん台詞がすごく印象的でした。

I've seen things you people wouldn't believe.
Attack ships on fire off the shoulder of Orion.
I watched c-beams glitter in the dark near the Tanhauser Gate.
All those moments will be lost in time, like tears in rain.
Time to die.

白い鳩を片手にバッティはこの台詞をデッカードに語りかける。そして、言い終わると彼の手から鳩は解放され、汚れた地球の空へと飛んでゆく。直接的に表現してるんですけど、いやあいいですね。汚い街、地球の鬱屈とした感じと白い鳩のコントラスト。最後の最後のに分かりやすい演出をしちゃうところがいいよ。

ブレードランナー ファイナル・カット [DVD]

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